2012年11月17日土曜日

研ぎ澄まされたサンジョヴェーゼの魅力「モンテヴェルティネ」

個人的に好きなワインは何か?
と聞かれれば、私は迷わず「ブルゴーニュワイン」と答えるだろう。


ここだけの話、ブルゴーニュのピノ・ノワールに関しては、
これを越えるワインは存在しないと心の底で信じている。

だが、ただ一つ、あるワインが頭をよぎる。


「モンテヴェルティネ」。








 
















そう、イタリアワインだ。

ブルゴーニュワインかと間違える程に、香り高く繊細。
誰もが、このワインがサンジョヴェーゼから出来ていることに驚くであろう。

事実、私もその予想外の出来栄えに驚いた一人である。

イタリア、キャンティクラシコ中央部ラッダに存在するモンテヴェルティネ。
標高が高く、冷涼な気候ラッダのギリギリの気象条件からは、
贅肉のない研ぎ澄まされた美しいワインが生み出される。


















ワイナリーの始まりは1967年。鉄鋼業を営んでいたセルジオ・マネッティ氏が
週末を過ごすためのカントリーハウスとして土地を購入したことに始まる。
趣味で始めたワイン造りの虜となり、本業を売却しワイン造りに専念することになったのだ。

15haのブドウ畑は家のすぐ目の前。
栽培も醸造もすべて目の届く範囲の小さなエリアで行なわれている。






 

サンジョヴェーゼの旨みを余すことなく取り出し、
自分の思い通りのワインを造ると言うことに、とても強いこだわりを持っている。

その結果、敢えてキャンティ・クラシコを名乗らない、
キャンティの枠を超えた独自の地位を確立した。

「イタリア最高峰のワイン」

モンテヴェルティネの造るワインはそう呼ばれている。

トップ・キュヴェであるレ・ペルゴーレ・トルテがいかに素晴らしいかと言うことはさておき、
世のワインラヴァーの人々に、もっとこの「モンテヴェルティネ」の存在に
注目して欲しいと私は考える。

高嶺の花であるレ・ペルゴーレ・トルテに対して、
このモンテヴェルティネはもっと気軽に私に振り向いてくれる。

気高く、上品でありながら親しみやすい。
何よりの魅力だ。

赤い果実の優しいアロマに、花の香り。
澄みきったタンニンにきれいな酸。
滑らかな舌触りの後、ピュアな果実味が心地よく喉を広がる。

香りに酔いしれながら、穏やかな時間が流れる。

「幸せだ。」

気がつくと、そんな言葉がこぼれた。

至福のひと時は、意外と身近にあるのかもしれない。
























ご紹介したワインはこちら▼
2008 モンテヴェルティネ / モンテベルティネ  5,250円
http://www.enoteca.co.jp/online-shop2/detail.php?hanbai=0&order=0&shohincode=0450710013A8&bunner_id=wn6


▼ご紹介したワイナリーはこちら▼
モンテヴェルティネ
http://www.enoteca.co.jp/online-shop2/list.php?special=PI&bunner_id=wn6








 



2012年11月4日日曜日

王の区画「ボーヌ・クロ・デュ・ロワ」ドメーヌ・トロ・ボー②



------優しさの中に感じる芯の強さ「ドメーヌ・トロ・ボー」①からの続き--------


   
ドメーヌ・トロ・ボーの所有する畑は、ACブルゴーニュをはじめ本拠地
ショレイ・レ・ボーヌ、サヴィニー・レ・ボーヌ、ボーヌ、アロース・コルトンの1級畑、コルトン、コルトン・シャルルマーニュの特級畑と幅広いキュヴェを手掛けている。

その中でも、オーナーファミリーのナタリー女史が最も思い入れのある畑は、
「ボーヌ・クロ・デュ・ロワ」であるというから驚いた。



 



コルトン、コルトン・ブレッサンドのグラン・クリュをも所有している彼女が、
なぜ、1級畑の「ボーヌ・クロ・デュ・ロワ」と答えたのか。
そこには、オーナーファミリーのこの畑に対する格別の想いが込められていた。

この「クロ・デュ・ロワ」の畑、実は彼女の曾祖父アレクサンドル氏が取得した、
ドメーヌ・トロボーの中でも最も古い畑だそうだ。


















ドメーヌ・トロ・ボーの設立は1880年に遡る。
当時、ショレイ村の村長であった曾祖父アレクサンドル氏こそが、
ワイン造りを始めたドメーヌの創始者でもある。

なるほど、ナタリー女史が、この最も古い畑に思い入れがあるのにも納得がいく。

「クロ・デュ・ロワ」とはフランス語で『クロ=石垣、ロワ=王様』
つまり、「王の区画」という言葉を意味する。

ナタリー女史曰く、この畑はブドウ畑全体を塀に囲まれているため、
太陽の熱を溜めやすく、他の畑のブドウに比べてよく熟した甘味のしっかりとしたブドウが出来るという。そして、果実の凝縮感、さらにブドウの生命力を力強く感じる味わいへと仕上がる。























ダークベリーのような熟したジャムの香り。
そして甘いチョコレートのようなニュアンス。酸味は穏やかで肉付きの良い印象。
そして太陽の光をたっぷりと吸収したチャーミングな果実味が滑らかに喉を通る。
力強くもあり、しなやか。

ドメーヌ・トロ・ボーの良さが際立つ1本だ。

「王の区画」の名にふさわしい、威厳と上品さを兼ね備えたワイン。
そして、そこに先祖代々受け継がれてきた、造り手の敬意と愛情が加わり、
更にワインに味わい深さが増してくる。


これまでのナタリー女史の話を聞いて、私は今飲むには勿体ない気がしてきたのだ。
じっくり熟成させて、万全を期して頂きたい。

我がセラーに眠る、「王の区画」よ。

その実力を楽しみにしているぞ。



▼ご紹介したワインはこちら▼
2009 ボーヌ・クロ・デュ・ロワ / ドメーヌ・トロ・ボー 7,350円
http://www.enoteca.co.jp/online-shop2/detail.php?hanbai=0&order=0&shohincode=0213023213A9&bunner_id=wn5



2012年11月3日土曜日

優しさの中に感じる芯の強さ「ドメーヌ・トロ・ボー」①

ワインの面白さの一つに、造り手との出会いがある。

気に入ったワインを見つけると、そのワインをどんな人物が
造っているのか、好奇心が湧いてくる。
その私の好奇心を満たしてくれるのが、まさにテイスティングイベントだ。

先日行われた、渋谷ヒカリエ店でのテイスティングイベント。
ブルゴーニュの造り手の来日に心躍らせ駆け付けた。

今回の来日は、『ドメーヌ・トロ・ボー』。

フランス、ブルゴーニュ地区、
ショレイ・レ・ボーヌ村に本拠地を置く、家族経営のドメーヌだ。
村名ショレイ・レ・ボーヌを6ha所有し、特級畑のコルトンやコルトン・シャルルマーニュなどを含め、計23ha以上を所有する隠れた大ドメーヌである。



















ずらりと並ぶテイスティングアイテム。
本拠地のショレイ・レ・ボーヌをはじめ、ボーヌ・クロ・デュ・ロワなど、さらにグラン・クリュ、コルトン・ブレッサンドの3ヴィンテージを含む、全7アイテム。
コルトン・ブレッサンドを3ヴィンテージも味わえるなんて、なんとも贅沢な気分だ。



















現在、19世紀から代々続くドメーヌを現在切り盛りするは、
オーナーファミリーの5代目ナタリー・トロ女史。

彼女の醸し出す柔らかな雰囲気は、
まるで私たちを優しく包み込むようなオーラがある。
と同時に、ワインに対するコメントを語る姿は、ストイックかつ胸に秘めた静かな情熱を感じる。
優しさと強さが一体となった、芯のしっかりとした印象だ。



















事実、トロボーのワインには実にしっかりとしたブレない芯の強さを感じる。
毎年安定した高品質なワインを生産できるのも、
ナタリーのそうした芯の強さ、彼女の強い意思があるからであろう。

決して派手なわけではなく、じわじわと感じる凝縮したブドウの旨み。
そして柔らかいタッチが特徴の素直で上品な味わい。
早くから楽しむこともできるが、何十年とじっくりと熟成させるとより一層深みと美しさが増す。
それがトロ・ボーのワインに共通する特徴だ。

そして今回、ワインと造り手、この2つが一心同体であると私は感じた。
 

今日はこの辺で、次回、ナタリー女史お勧めのワインを紹介するとしよう。                    
                            

  
▼今回ご紹介したドメーヌはこちら▼