2012年12月26日水曜日

人生が詰まったワイン、チェルバイオーナ


-------------------------チェルバイオーナ 誕生秘話。からの続き-------------------------------------


1983年、元パイロットの夢が叶い世界にリリースされたチェルバイオーナの
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。

それから29年の時を経て、今年入荷したのが2007年ヴィンテージである。
ワインの歴史において、29年という歴史は決して長いものではない。
しかし、ワインを一人の男性の人生に置きかえると、29年という歳月は非常に長い。
ましてや後継者のいないワイナリーにおいて、29年の歳月は一体何を意味しているのであろうか。

自分にしか生み出せないワイン造り。
造り手ディエゴ・モリナーリ氏がその土地、その場所にいるからこそ誕生するワイン。

それが、まさにチェルバイオーナのブルネロ・ディ・モンタルチーノである。

土地と気候、ブドウと造り手が一体となった、
ディエゴ・モリナーリ氏の『分身』と言ってもいいのではないだろうか。







2007年は2006年と肩を並べる優良年と評される。
その味わいは明確に異なり、
強靭でパワフルな2006年に対し、2007年は驚くほどエレガントで透明感溢れる味わい。

これまでの、濃密でスパイーシーな印象であった、
チェルバイオーナのイメージをガラリと変えた。

まるで花束を抱えているかのような、エキゾチックなアロマ。
ダークチェリーやプラム、スパイスのニュアンス。
凝縮した果実味が非常に強いインパクトをもたらし、
大きく包みこまれるような贅沢なフィニッシュへと導いてくれる。

一度飲んだら忘れられない、虜になる味わい。
2007年はどこか余裕すら感じさせる、優雅さをまとっている。

ディエゴ氏のワインに対する愛情、そして彼を支えるノラ夫人の愛を感じる、
そんなディエゴ氏の人生そのものが詰まったワインだからこそ、
我々はこのワインに魅了されてしまうのかもしれない。


















チェルバイオーナに後継者がいない事は、我々にとって悲しむべき事実だ。
だが、ディエゴ氏の新しいヴィンテージのワインを、
今こうして味わえることは、何ものにも代えられない幸せである。

大好きなタバコも辞めたというディエゴ氏。
まだまだ我々ワインラヴァーの為にも元気に長生きし、
素晴らしいワインを世に送り出して欲しいものである。



ご紹介したワインはこちら▼
2007 ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ / チェルバイオーナ  16,800円
http://www.enoteca.co.jp/online-shop2/detail.php?hanbai=0&order=0&shohincode=0466001513A7&bunner_id=wn7









2012年12月14日金曜日

チェルバイオーナ、誕生秘話。

イタリアを代表する世界屈指の赤ワイン、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。

1960年代には20程度だった生産者は、
その後、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの名声が世界に知れ渡るにつれて増え続け、
現在は200以上もの生産者がブルネッロ・ディ・モンタルチーノを造っている。

造り手によって唸るほど異なるキャラクターを持つ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。
ワイン同様、造り手もまた様々な個性で私たちを魅了する。

ディエゴ・モリナーリ氏がオーナーを務める、「チェルバイオーナ」。
非常に入手困難なワインとしてブルネッロ・ディ・モンタルチーノ界の
一躍スターダムに上りつめた。

元パイロットという異色の経歴を持つディエゴ・モリナーリ氏。
ディエゴ氏は元々、アリタリア・イタリア航空のパイロットであった。
奥様のノラさんも同じく航空業界出身。
JALの元CAから転職し、カイロのアリタリア・イタリア航空で地上勤務していた頃、
2人は出会い結婚した。







「本物」のワインを造りたいという思いから、モンタルチーノに土地を探し続け、
1977年、2人は現在の場所へと辿りついた。
当時、モンタルチーノは少子高齢化が深刻で、若者たちは田舎住まいを捨て都会に出る半面、
彼らのようなリタイア組が住むようになった最初の時期だったという。



















丘の上に建つ、色とりどりの美しい草花に囲まれた住居。
裏庭から見渡すモンタルチーノの絶景を目にすると、
2人がこの土地を選んだ理由が一目瞭然である。
ブドウ畑は、目視できるわずか2区画、5haのみ。
最初の区画は、ディエゴ氏自らが植えたサンジョヴェーゼのみを栽培している。

収穫は全て手作業で行い、農薬は使用しない。
出来る限り自然に近い形でワイン造りを行い、
納得のいくブドウが収穫できなかった年には、ネゴシアンに売却してしまう。

生産量は微々たるものであっても、決して妥協を許さない。
徹底した品質管理を貫いている。


















チェルバイオーナのワイン造りは、決して全てが順風満帆というわけではなかった。
1980年に初リリースする予定だっだが、ひょう害によりブドウは全滅。
自暴自棄になりそうだったディエゴ氏だが、翌年にようやく1樽のみ仕込むことができた。

チェルバイオーナとしての初リリースは1983年のロッソ・ディ・モンタルチーノ。
熟成期間の関係もあり、1981年のブルネッロ・ディ・モンタルチーノは後からのリリースとなった。

念願のブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。
非常に貴重なリリース当初のファーストラベルを手にすることができた。

























ラベルのデザインを手掛けたのは、ローマ在住のコストン・ブラザーズ。

余談だが、彼のデザインにこんなユニークな一枚がある。
元航空業界で働いていた2人へ向けたイラスト。
飛行機にはブルネッロ・デイ・モンタルチーノの文字が描かれている。



















こうして誕生したブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。
1982年、モンタルチーノ全土が最高の天候に恵まれ、無名であったチェルバイオーナも
プロの目に留まるようになる。
以降、1985年を最初の年として、ガンベロロッソの常連となりトレ・ビッキエリ(3グラス・最高評価)を獲得、またリリースする度にパーカーポイント90点台後半を叩き出す高評価を得て、世界へと大きく羽ばたいていった。


--------------チェルバイオーナのブルネッロ・ディ・モンタルチーノについては、次へ続く。-----------
  


▼今回ご紹介したドメーヌはこちら▼

チェルバイオーナ
http://www.enoteca.co.jp/online-shop2/list.php?special=PL&bunner_id=wn