2013年2月7日木曜日

新樽率100%が生み出す凝縮味溢れるブルゴーニュ

産地、土壌、気候。

ブドウはあらゆる自然界の影響を受けて成長する。

ワインに影響を与える要素の一つとして、
必ずと言っていいほど外せないのが「樽」の使用である。

よくワインの説明において新樽率何パーセント、樽熟成何ヶ月。
など樽に関する情報を耳にすることが、それには理由がある。
















樽を使うことにより、樽の成分が直接ワインに抽出して樽の香味を与えるだけでなく、
樽熟成によるゆっくりとした酸化が二次的な風味をワインに生み出す。

樽が新しいほどタンニンなどの成分がより多く抽出され、ワインに与える影響が強くなる。
新樽比率が高ければ、より長期熟成も可能となるがそれに見合う
ブドウのポテンシャルが必要となる。

カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなどのボルドー品種やシャルドネは、
ブドウ自体にしっかりとした果実味があり、高い新樽比率を好まれることが多い。
しかし、ピノ・ノワールなど繊細なブドウ品種のワインには、オーク香が強くなりすぎないよう
新樽比率を落とすのが一般的である。

だが、この常識を覆すかのように新樽率100%にこだわり、
ブルゴーニュで確たる地位を築いたドメーヌがある。


その名も「ドメーヌ・ジャイエ・ジル」。

















オート・コート・ド・ニュイ、オート・コート・ド・ボーヌのワインを造ると、
ブルゴーニュNo.1の実力だと評されるジャイエ・ジル。

1948年、ブルゴーニュの神様と呼ばれるアンリ・ジャイエの従兄弟、
父ロベール氏がワイン造りを始めたことからドメーヌの歴史が始まった。
ロベール氏はDRCの元醸造長、故アンドレ・ノブレと共にDRCのワイン造りに従事していた経歴の持ち主。1990年、父ロベール氏が引退し息子 のジャイエ氏が後を継ぎ、ドメーヌ・ジャイエ・ジルが誕生した。

生産者によって異なるとはいえブルゴーニュにおいて、新樽を100%を用いるのは特級クラス、または評価の高い1級クラスのワインに限るというのが一般的である。
だが、ジャイエ・ジルは大半の銘柄に新樽を使用し、使用しないのはわずか0.5haの畑、ブルゴーニュ・パストゥグランのみというこだわりようだ。

基本的に除梗をせずにかなりな高温で醸す赤は、
深い色調のたいへん濃厚なパワーのあるものになる。

中でも、所有する畑の半分以上を占める、オート・コート・ド・ニュイとオート・コート・ド・ボーヌのワインは、ジャイエ・ジルのスタイルを楽しむのにまさにピッタリの銘柄だ。























樹齢40年から50年のピノ・ノワールから造られるオート・コート・ド・ニュイの赤ワインは、
ラズベリー入りのチョコレートケーキを思わせる、甘やかで香ばしいフレーバー。
熟した果実に新樽の風味が寄り添い、色濃く、凝縮感がありながらも滑らかな口当たり。
完熟したブドウは新樽のパワーをしっかりと受け止めている印象を受ける。

アロマティックで、魅惑的な味わい。
まさにドメーヌの力量を十二分に体感させてくれる、充実の1本である。

これも、しっかりとした新樽に耐え得るだけの十分な果実味があるブドウを
育てているからこそ、なせる技である。

繊細なピノ・ノワールをあえて新樽率100%で造るこの心意気。
若いうちは樽香が強すぎると感じるかもしれないが、
熟成につれて味わいに溶け込み複雑味へと変化する。

熟成後の味わいに期待が膨らむと共に、
繊細なブルゴーニュのピノ・ノワールにおいて、
常識を覆す新樽率100%を貫くワイン造りに心から賞賛を送りたい。


▼ご紹介したワインはこちら▼
2010年 オート・コート・ド・ニュイ / ジャイエ・ジル 5,250円
http://www.enoteca.co.jp/online-shop2/detail.php?hanbai=0&order=0&shohincode=0209310013B0&bunner_id=wn9


▼ご紹介したワイナリーはこちら▼
ドメーヌ・ジャイエ・ジル
http://www.enoteca.co.jp/online-shop2/list.php?special=UH&sort_key=point_a